京町家「八竹庵」(京都市指定有形文化財)
京町家の八竹庵  1926(大正15)年 設計:武田五一(洋館)、上坂浅次郎(和館) 京都市指定有形文化財
Updated Date : 2023-06-25 12:23:22
Author ✎ Kyoto Culture
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八竹庵へのアクセス
〒604-8205 京都市中京区三条町340 新町六角上ル 地下鉄「烏丸御池駅」徒歩5分
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元々は江戸時代後期に荻野元凱がこの地で開業していた医院。 大正15年、豪商・四代目井上利助氏が元凱時代をそのままに、最新のライト様式のモダンな洋間を加えて新築し、昭和40年から平成9年まで川崎家が使用していました。 和室部分を上坂浅次郎、洋館部分は武田五一が設計参与しました。 京都の伝統的な「大塀造」建築の代表例といわれています。 木造2階建て。 一階洋館   :ライト建築の影響を色濃く受けた建物。武田五一設計 茶室     :前庭に位置する長四畳の茶室。 広縁のガラス :建築当初から一枚も破損していない波打ちガラス 客間の欄間  :日本画家 竹内栖鳳作「東山三十六峰」 二階洋館サロン:暖炉、ステンドグラスの窓、寄木細工の床、鎌倉彫りの壁 など、贅を尽くした造りになっています。
1F
一階客間 15畳と12畳半の和室。 15畳の和室は付書院・床の間・床脇(天袋・地袋)を備えた、最も格式の高い部屋で、正客を迎える部屋として利用されてきました。 客間と仏間の境の欄間は日本画家 竹内栖鳳の作で東山三十六峰をモチーフに桐正目の一枚板で彫刻されています。
2F
20帖の洋間で、暖炉・ステンドグラスをはめ込んだ窓・シャンデリア・数木細工の床・鎌倉彫りの壁など、大正時代の贅を尽くした造りとなっています。
1F洋間
一階洋間は武田五一(京都帝国大学建築学科初代教授)がフランク・ロイド・ライトの建築を参考にして設計し、旧帝国ホテルと同様の外壁の石灰岩とタイルが貼られています。内部は濠天井に寄木貼り床、電熱式暖炉を設け、内装の木部はすべてチーク材が使用されています。
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2019年に、所有者が東京の不動産会社に変わり、解体/取り壊しの危機にありました。 それに対して、京都市から条例違反の警告文が発せられました。 その後、2022年くろちくさんが保存・活用のため取得されました。 祇園祭とも縁の深い建物で、周辺地域を盛り上げていきたいとの想いで、修理されて一般公開されました。
Maiko_20220605_170_3
【Maiko, June 05, 2022】 Maiko is Asako. Shooting location is Hachiku-An. Photo by Hiromichi_Mori. 【舞妓, 2022-06-05】 舞妓は亜佐子さんです。 撮影場所は八竹庵。 Photo by Hiromichi_Mori.
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