目を引く。後水尾上皇の創建で、仏殿は御所の清涼殿の用材を使用するなど朝廷の厚い帰依を受けた。岩倉具視は明治維新期の政治家で公武合体を唱え、和宮降嫁の推進などで尊王攘夷派から佐幕派とみなされ失脚に追い込まれる。その当時、岩倉家の菩提寺である当寺に出家隠棲した時期があった。山門前には「岩倉具視公旧跡」の石標があり、内部にはゆかりの茶室もあるようだ。皇室と明治維新の立役者ゆかりの歴史ある古刹。非公開ながら山門は開かれ、建物内部以外は自由に拝観できそうだ。